【Excel】エラー全般対処法まとめ

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エクセルのエラーについてまとめました。流し読みしてもらえれば、大半の疑問は解消します。詳細記事へのリンクも貼ってあるので詳しく知りたい人はリンク先も読んでみてください。

目次

エラー値の一覧

数式にエラーがあると、エラー値が表示されます。各エラー値に詳細記事へのリンクを貼ってあります。リンク先では修正方法や回避方法を解説しています。

エラー値
ERRORTYPE関数の
戻り値
説明
#NULL!1
NULL intersection
セル指定の「:(コロン)」や「,(カンマ)」がない
積集合の要素がない
#DIV/0!2
DIVided by 0
ゼロで割り算をしている
#VALUE!3
Wrong type VALUE
値が不適切
#REF!4
REFerence to a cell that does not exist
無効なセルを参照している
#NAME?5
Unrecognized NAME
関数名が正しくない
符号忘れ
#NUM!6
An invalid NUMber
数値が指定できる範囲を超えている
#N/A7
Not Available value
引数が参照範囲内で見つからない

エラーチェック

エラーインジケーター

エクセルはデフォルト設定ではエラーチェックを自動で行うようになっています。エラーチェックのルールに該当するセルエラー値が返されているセルには左上に三角マークが付きます。このマークをエラーインジケーターといいます。

エラーインジゲーターの画像。目印としてセルの左上に三角マークがついている。

エラーを無視する

エラーの種類によっては無視しても問題ないケースもあります。インジケーターの表示が煩わしい場合はアイコンをクリックしエラーを無視するを選択するとインジケーターは非表示になります。

エラーインジゲーターアイコンの画像。クリックするとメニューが現れる。

アイコンを押すとメニューが表示されます。

エラーインジゲーターの画像。メニューから「エラーを無視する」を選択するとインジゲーターが消える。

エラーを無視するを選択すると、左上のインジケーターが消えます。

エラーチェックの設定

エラーチェックの設定ダイアログはファイルオプション数式タブ内にあります。

オプションダイアログの画像。エラーチェックに関する項目が表示されている。
エラーインジケーターを全て非表示にするには?

エラー チェックバックグラウンドでエラーチェックを行うのチェックを外してください。

無視したエラーをリセットするには?

エラー チェック無視したエラーのリセットを押して下さい。

エラーチェックのルールを変更したい

エラー チェック ルールのチェックON/OFFでルールを変更できます。

設定ダイアログはアイコンから呼び出すこともできます。

エラーインジゲーターのメニュー画像。「エラーオプションチェック」が選択されている。

エラー値を無視して計算する(AGGREGATE関数)

通常、参照内にエラー値があると数式はエラー値を返します。エラー値を無視して計算したい場合はAGGREGATE関数を使用します。

=AGGREGATE(引数1:集計方法, 引数2:オプション, 引数3:範囲 1, [引数4:範囲 2], …)

AGGREGATE関数サンプルの画像。テーブル内にあるDIV/0エラーを無視して集計結果が返っている。

=AGGREGATE(9,6,D2:D5)

引数26を指定するとエラー値を無視して計算します。

サンプルはD3セルに#DIV/0!が返っていますが、それを無視して合計値が算出されています。

エラー値を表示しない

エラー値をどうしても回避できない場合は、エラー値を非表示にするか代替値を表示します。IFERROR関数ISERROR関数、条件付き書式を使用します。

IFERROR関数

=IFERROR(引数1:, 引数2:エラーの場合の値)

=IFERROR(B3/C3,0) 引数1,引数2

C3セルが0なので引数1の評価は#DIV/0!です。よって、引数20が返ります。

IFERROR関数用のサンプルシート画像。エラー値が表示されずに「0」が表示されている。

ISERROR関数

ISERROR関数IF関数 と組み合わせることで、エラー値を非表示にできます。

=IF(ISERROR(B3/C3),”エラーです”,”エラーではありません“)

前項のIFERROR関数 は、B3/C3がエラー値ではない場合B3/C3しか返せません。ISERROR関数B3/C3がエラー値でない場合も返す値を指定できます。用途によって使い分けましょう。

条件付き書式

条件付き書式を使用して、エラー値を非表示にすることもできます。

条件付き書式設定ダイアログの画像。「エラー」が選択されている。

条件付き書式新しいルール指定の値を含むセルだけを書式設定を選択し、下に表示されるドロップダウンリストからエラーを選択します。

書式ボタンでフォント色をに指定します。

条件付き書式でエラーを非表示にした画像。DIV/0エラーが書式によって非表示になっている。

#DIV/0!が非表示になりました。

####(ハッシュマーク)が表示される

セルに#(ハッシュマーク)が表示される場合、2つの原因があります。

列の幅が不足している

セルの内容に対して表示幅が不足していると#(ハッシュマーク)が表示されます。

セルに####が表示されている画像。列幅不足により####が表示されている。
列幅不足で#(ハッシュマーク)が表示されたときの処置は?

1.列幅を広げる

列幅調整をしている画像。列の淵に調整用の矢印が現れている。

対象列の右淵にカーソルを合わせ、列幅を広げて下さい。

対象列の右淵をダブルクリックすることで、自動で幅を調節してくれます。

2.書式で縮小して表示する

書式設定ダイアログの画像。「縮小して全体を表示する」にチェックが入っている。

書式の設定(ショートカットCtrl+1)→縮小して全体を表示するにチェックを入れます。

書式設定で文字サイズを縮小した画像。元の列幅で文字が全て表示されている。

列幅内に収まる大きさで表示されました。

書式設定でも表示幅を変更できます。

  • 小数点の桁数変更→桁数を減らす
  • 日付の表示方法変更→年,月,日表示を月,日表示にする

時刻や日付が負の値になっている

デフォルトのファイルは「1900年の日付システム」を使用しています。このシステムは時刻や日付が負の値だと表示が#(ハッシュマーク)になります。特に時間の計算でありがちです。

セルが######表示になっている画像。セル内のデータが負の時刻になっている為、######が表示される。
日付・時刻が負の値になり#(ハッシュマーク)が表示されたときの処置は?

1904年の日付システムを使用

「1904年の日付システム」を使用します。ファイルオプション詳細設定タブの次のブックを計算するとき欄で1904年から計算するにチェックを入れ、右下のOKボタンを押してください。

オプションダイアログ画像。「1904年から計算する」にチェックが入っている。
1904年システムで計算した結果の画像。負の時刻が表示されている。

時刻がマイナスで表示されます。

日付システム変更前に入力されている値は変更の影響を受けます。日付が4年と1日プラスされます。既存ファイルの変更はおすすめしません。新規ファイルでシステムを変更した上で値を入力しましょう。

TEXT関数を使って無理矢理マイナス表示する

=TEXT(ABS(A1-B1),IF(A1-B1<0,”-hh:mm”,”hh:mm”))

TEXT関数とABS関数、IF関数を組み合わせて無理矢理マイナス符号を付けています。但し、ここで表示されている時刻はテキスト値です。計算には使用できないので注意して下さい。

TEXT関数のサンプル画像。関数によって無理矢理負の時刻を表示している。
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